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[ソロイスツVol.141] 木管の響き・X
◆「クライス・フルート・ソロイスツ」サロンコンサート Vol.141
  ヴァイオリン名曲集 2Fl,Pf
◆公演日:2008.6月21日(土) 19:00 開演
◆出 演:Fl.上坂 学、遠藤 尚子
     Pf.近藤 盟子
◆お話し:大竹 亮
◆会 場:スペース・Do(東京都新宿区、JR新大久保駅・JR大久保駅近く)

木管製フルートの響きを楽しもうという夕べです。
使用楽器は、私がAbell、遠藤さんがSakuraiです。

*40D + EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS

ゲネプロ

*40D + EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS

ゲネプロ

*Sony DSC-R1

お話しが始まって演奏会の開演

*Sony DSC-R1


*Sony DSC-R1


プログラムは以下の通りです。

● マラン・マレ: Marin Marais
 (1656.5.(洗礼:31日)フランス、パリ〜1728.8.15パリ[72歳])
  −「トリオ形式の小品集」から、組曲 ニ長調
   (2Fl,Pf、1692年[36歳]パリで出版、原曲:Fl.Vl.高音のヴィオール、BC)
     I.Prelude 2/2
     II.Sarabande.Grave 3/2
     III.Fantaisie 3/4
     IV.Gavotte en Rondeau 4/4
     V.Gigue 3/8
     VI.Bransle 2/2
     VII.Rigaudon 4/4
     VIII.Menuet I、II、III、IV 3/4
     IX.Simphonie.Lentement 4/4

● ドニゼッティ:Gaetano Donizetti
 (1797.11.29 イタリア、ベルガモ〜1848.4.8.同地[51歳])
  −ソナタ へ長調(Fl,Pf、作曲年不明、原曲:Ob,Pf)
     I.Allegro amabile 4/4(Attacca)
     II.Allrgro 6/8

−−−−−−−−− Tea Time −−−−−−−−−

● サーゴン:Simon Sargon
 (1938.4.6インド、ボンベイ〜幼少期にアメリカ移住〜[本年70歳])
  −「王妃」(Fl,Pf、The Queen's Consort、1982作曲[45歳])
     I.Prelude
     II.Pavane
     III.Aubade(朝の音楽)
     IV.Gavotte and Musette
     V.Minuet
     VI.Finale

● C.P.E.バッハ:Carl Philipp Emanuel Bach
 (1714.3.8 ドイツ、ヴァイマール〜1788.12.14ハンブルク[74歳])
  −トリオソナタ ニ短調 Wq.145
  (2Fl,Pf、1731作曲[17歳]、1747年[33歳]改訂)
     I.Allegretto 2/4
     II.Largo 3/4
     III.Allegro 2/4

アンコールは、「あめふり」(近藤 盟子:編曲)でした。

 当夜我々2人が使った木管製の楽器を含む現代の木管製フルートは、銀や金、プラチナ製の金属楽器と設計は基本部分で同じである。力強く遠鳴りする音、音程が良く信頼性のおけるメカニズム、金属製の楽器と同じだ。プロのオケや独奏者の中に広まっている木管製のフルートは特に上記のような趣旨で作られ、それらは時として、金属製の楽器の性能を目指しているように感じてしまう。だが、今回使ったエイベル(Abell)と櫻井の木管製フルートは、大きな音や演奏の容易性をを犠牲にしてでも"木"の音を優先している楽器だ。大きな音を出そうとしても、現代の金属製の楽器のように吹くと音はつぶれてしまう。特定の音域の奏法は神経質だ。

 1曲目に演奏したマラン・マレの組曲のように、バロック時代の中心を為す作曲技法、そこから生まれる響きは、確かに、モダーンと言えども木管製のフルートの響きが馴染む。バロック時代、現代のように楽器の性能に依存できなかった時代は、作曲者も楽器の響きをよく知り、装飾などで曲を完成させるのは奏者だったとしても、曲の素性は音楽的で美しくできている。マレの組曲も、装飾無しで演奏したとしても十分に美しく、バロックの様式を強く感じる名曲だ。使用した楽器、特に私の吹いたAbellは、ある意味では我慢して強奏せず、楽器の機嫌を伺い、女性の髪を優しく撫でるがごとく演奏すると突如力強く豊穣な響きを奏で始める。バロックの演奏とはある意味でAbellの奏法と同じだ。それは、我々が現代に生きているということに由来するのだが、その現代で全く違う価値観を意識しなければならないところに(特に楽器も音楽もモダーン奏者の私としては)難しさがある。極めて楽に吹いている、という感想を頂いたのだが、同時に、とても豊かに力強く響いている、とも仰って下さった。目指すことが実現できたという証でもあり嬉しく思う。

 ドニゼッティの作品はアタッカで繋がれた2楽章のソナタで、知らなければ単一の楽章に聞こえてしまう簡潔な作品だ。明るく楽しく、時としてオペラのアリアのような旋律も垣間見え、簡潔だが優れた作品だと思う。特に第2楽章はピアノが大いに活躍する"フルートのオブリガート付きピアノソナタ"の様相を呈していて、2重奏の色濃い作品となっている。残された手稿のスコアには、オーケストラ版への構想もあったらしい楽器の注釈が付いているとのことである。もしかしたら、このソナタは未完成なのかも知れないとも思う。第1楽章の終わり方がやや性急で無理矢理第2楽章に繋がれているとも感じられるからだ。とは言え、適度な長さで親しみやすい音楽は聴衆に愛されるだろう。アマチュアの発表会などにも最適だ。

 後半の最初に演奏した当シリーズ初登場のサーゴン(Simon Sargon)は20世紀の音楽だが、マラン・マレのように古い舞曲で構成された新古典主義の様な音楽だ。本日の選曲の趣旨は、木管で広い時代の音楽を、なのである。古い形式に沿いながら新しい意外性のある響きをかもし出すサーゴンの作品はプロコフィエフを連想させる。聞く者に、決して奇をてらったような印象を持たせず、しかし豊かで凝っている曲作りをするには相当な技術が要求される。とても良い作品だ。なお、"Sargon"の読みが「サーゴン」で正しいかどうかは疑問の余地が残る("サルゴン"等)。

 当夜最後の演目、C.P.E.バッハのトリオはもはやモダーンであろう。自由自在な跳躍、感傷的な響き、大きな表現を要求する旋律。そして当夜1番の人気曲だった。作曲者自身による装飾が施され完成された旋律は、マラン・マレの組曲の様な装飾は要求されない。本質的な装飾が中心を為す。音楽はダイナミックで、そのまま現代の金属製のモダーンな楽器の性能を駆使して演奏して差し支えない。文句なく楽しいし美しい。何度演奏しても良い曲だ。17歳の時に作曲されたこの作品の唯一の欠点は、通奏低音がやや単調な事だけであろう。

 アンコールの演奏は、本来2拍子である原曲を3拍子にしてあるという編曲だ。ちょっと聞いただけでは「あめふり」とは分からない構造になっているのだが、お一人だけ言い当てた方がいらっしゃった。「あめふり」とは、 あめあめ ふれふれ かあさんが〜、という有名曲のことだ。余談だが、2番以降の歌詞をご存じの方、どれ位いらっしゃいますか?(参照

来月の公演は、にほんの名曲をプログラミングした「にほんの詩」です
皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。


<本日のコラム>−−−−−−−−−−−−−−−

フルート・コミュニケーション Vol.141


■地震雷火事親父■

 昔の人は上手いことをいうもんだ、しみじみと思う。天災は恐い。先の東北地方の地震も、山がごっそりと崩れ道路が寸断された様は恐ろしい。その天災が誰にでも遭遇する可能性があるというのも誠に恐ろしいのである。

 天災は防ぎようもないし、火事はちょっとした気の緩みで起きる恐ろしい災害だ。それらの恐ろしいことに混じって堂々と列挙された「親父」の文字には感動すらする。「理屈を言うな!バコッ!」なのである。私の父も保守的な地方の長男として「お兄ちゃんは偉いねー」で育ったせいか、「理屈を言うな!バコッ!」と、すぐに手が出るオヤジだった。いや、まだ元気なのだが、最近は好々爺のようで平和(笑)。私が子供の頃は「オヤジ」絶好調で、バコッ!をすぐ見舞ったものである。それなのに、私はグレることもなく、真面目に、溢れんばかりの愛を胸に、よくぞ真っ当に育ったものである。自分を褒めてあげたい(大笑)。

 我が家といえば、女2人に男1人、「理屈を言うな!」などと言おうものならどんなことになるか、それは恐ろしい。「地震雷火事女」と言いたい。こんな事書いて、恐ろしや〜〜。

(ま)



<本日の打ち上げ>−−−−−−−−−−−−−−−

*40D + EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS + 580EX


法事ではありません、打ち上げです!今回は珍しく女性の参加者無しで大いに盛り上がりました。盛り上がりました。盛り上がりました。

*40D + EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS + 580EX


*40D + EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS + 580EX


打ち上げ会場は昼間は定食屋さんとして営業しています。奇をてらったメニューはありませんが、どれも美味しいのが最高!なんです。初めての方も誰でも気軽に参加下さいます。来月はアナタも是非どうぞ!


<本番へ向けてどうやって英気を養っているかというと、、>−−−−−−−−−−−−−−−

*40D + EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS


本番前の食事、大切です。今日はちょっとオシャレなトコロで、、、って、実はファミレスなんですけどね。

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