<ヴィルトゥオーゾな響き〜楽聖ベートーヴェンとフルートのベートーヴェン・クーラウ>
◆公演日:2017.3月24日(金)7:00p.m.開演(6:30p.m.開場)
◆出 演:Fl.上坂 学、大前 翔子
◆会 場:スペース・Do(東京都新宿区、JR新大久保駅・JR大久保駅近く)
◆お話し:大竹 亮
◆入場料:一般(大学生以上)¥2,500− 学生(高校生以下)¥1,500−
(未就学児の入場はご遠慮下さい)
◆フライヤー(チラシ)拡大画像
<本日のゲネプロ>−−−−−−−−−−−−−−−
今回のソロイスツは、2本のフルートだけで演奏するのは無謀とも思える大曲2曲での公演です。
ゲネプロです。2つしか音はありませんが音楽は極めて壮大、どのように響くのかサウンドチェックが重要です。
<本日のStage-1>−−−−−−−−−−−−−−−
解説の大竹さんのお話しで開演です。今回は「楽聖」とも言われる大作曲家のベートーヴェン、そして、そのベートーヴェンとも縁のあるクーラウの作品を取り上げますので、話したくても話題が多すぎて話し切れない悩みがあったようですね。
前半は全員でお話しです。プログラミングの狙いや2人の作曲家にまつわる想い出など。特にクーラウはピアノを初めてまもなくソナチネを練習しますし、クーラウのフルートアンサンブル曲は大学での定番曲ですのでたくさんの想い出(良い事も嫌なことも・笑)があります。
前半はベートーヴェンのピアノソナタ。ピアノ特有の跳躍やオクターブの連続はフルートにとって最も苦手とする奏法の1つ。また、壮大すぎる音楽をたった2つの音で演奏する苦しみと喜び!が交錯します。
<本日のTea Time>−−−−−−−−−−−−−−−
休憩中は赤白ワインとジュースがサービスされます。今日はジュースが残ってワインが赤白とも完売!
お客様とも和気あいあいと歓談させて頂きます。
FBの方でお友達になって頂いているKayoさんがお越し下さいました!そして初めてお目にかかります。嬉しかったです。
そしてこちらもFBのお友達で初めてお目にかかるKaoriさん、楽しかったなあ!打ち上げにも参加下さいましたよ。
<本日のStage-2>−−−−−−−−−−−−−−−
後半は私だけ出て行ってお話しです。壁の影からフルート奏者・翔子はミタ!σ(^◇^;)
後半はクーラウの最も壮大で長大な二重奏です。前半のベートーヴェンはまだ休符がありフルートを当て直す余裕がありましたがクーラウにはそれも皆無!1楽章は10分7ページ当て直すような休み無しです(゜´Д`゜)
演奏会も好評のうちに終演、頂いた花束とお土産をもって記念撮影〜(*^_^*)
プログラムは以下の通りでした。
●ベートーヴェン:Ludwig van Beethoven
(1770.12.16[17] ドイツ、ボン〜1827.3.26 ウイーン[57歳])
−2本のフルートのためのソナタ ハ長調 Op.2-3
(原曲:ピアノソナタ 第3番 ハ長調、1795年作曲[25歳])
I.Allegro con brio 4/4
II.Adagio 2/4
III.Scherzo : Allegro 3/4
IV.Assai Allegro 6/8
1795年、ベートーヴェン25歳の時の作品です。25歳と言えば、35歳で亡くなったモーツァルトや38歳で亡くなったメンデルスゾーンの2人の天才から見れば円熟の壮年期と言えますが、30歳で第1番の交響曲を作曲したべーとヴェンとしては若い頃の作品と言えるでしょう。若い頃の作品ではありますが壮大なベートーヴェンは健在で、ピアノ特有のテクニックに加えて、その壮大な音楽を再現するのがフルートにとってとても難しい作品となっています。それでもフルートのための作品にはとても少ない古典の名曲に触れられる喜びが大きく、再演したくなる作品の1つとなりました。
社交的で無かったとされるベートーヴェンですが、パトロンになる貴族たちとはそこそこ上手く付き合っていたようですね。また、戯曲「アマデウス」で有名になりモーツァルト暗殺説まで飛び出したサリエリの事を気に入り、しばしば作曲を習ったり仕事の世話をして貰っていたようです。ちょっと意外な話しではあります。
●クーラウ:Daniel Friedrich Rudolph Kuhlau
(1786.9.11 ドイツ、ユルツェン〜1810.11デンマーク、コペンハーゲンに亡命[24歳]〜1832.3.12 デンマーク、コペンハーゲン[46歳])
− 2本のフルートのため3つの協奏的大二重奏曲より、第1番 イ長調 Op.87-1(1827作曲[41歳])
I.Allegro 4/4
II.Andante 6/8
III.Rondo alla Polacca : Allegro 3/4
後半は、前半のベートーヴェンよりも演奏が大変だったクーラウの大作です。クーラウは生涯に一度だけウィーン郊外のバーデンでベートーヴェンに会っています。馬車での長旅(今のように乗り心地が良い訳では無い馬車で砂利道を何日も走った)へとへとのクーラウをせっかちなベートーヴェンは「とても美しい森があるから」と早歩きで案内してクーラウは辟易としてしまった、という記録も伝わっています。
この二重奏はベートーヴェンへの憧れや夢が詰まった壮大な作品で、まさに「ヴィルトゥオーゾ」でしょう。全3楽章、どの楽章も吹き始めたらフルートを口から離すことが出来ない(つまり、当て直す事が出来ない)オソロシイ二重奏です(笑)。クーラウは他にも吹き始めたら10分はフルートを口から離せないディヴェルティスマンという曲があって、マラソン・フルート(仮称)が好きなようですね!(ちょっと迷惑ですけど)。並の作曲家ならこのような吹きっ放しの作品を書くと平凡でつまらない作品になりがちなのですが、クーラウの作品では美しさと品位が保たれていてやり甲斐のある曲になっています。部分的なテクニックは、簡単ではありませんがそれほど難しくなく、ただ長時間吹き続けられる安定したテクニックが求められる、ということが一番の難しさなのですね。チャレンジし甲斐のある二重奏です。
アンコールは、ベートーヴェン:カノン(即興で作りクーラウに贈った)、ベートーヴェン:2Flのためのアレグロとメヌエット G-dur WoO.26より、アレグロでした。
次回公演は、2017年5月12日(金、7:00p.m.開演)公演「二重協奏曲」と題し、原曲は全てオーケストラ伴奏、つまり協奏曲形式の名曲をお届け致します。「たった1人のオーケストラ」とも言われるピアノでまさしくオーケストラを表現し、そのオーケストラの上で2本のフルートが縦横無尽に駆け回ります。どうぞお越し下さいますよう心よりお待ち申し上げます。
フルート・コミュニケーション Vol.214
■壮大な作品たちだ■
ヴィルトゥオーゾ、とは直訳すれば「名人」と言う意味なのだが、卓越した奏者や壮大な作品によく使われる言葉で、私も大好きな言葉だ。ヴィルトゥオーゾなフルート奏者になりたい、そう常々思っている。そのヴィルトゥオーゾ、本日演奏する2作品にぴったりな言葉だ。
ベートーヴェンはよく大器晩成などと言われる。それは本格的に作品を残し始めたのが20歳を超えてからであり、第1番の交響曲は30歳の時の作品だ。モーツァルトは5歳で作品を残し、さっさと音楽をやめてグルメ三昧の生涯を送ったロッシーニでさえ12歳の時にあの名作弦楽の為のソナタを、16歳でオペラを作曲している。
熟慮して作曲されたべーとヴェンの作品は、例え25歳で作曲された今宵演奏するソナタでさえ円熟の風格があり、まさにヴィルトゥオーゾだ。
そのベートーヴェンに憧れ、フルートだけで壮大なシンフォニーを演じようとするクーラウもまた凄い。2人の奏者は演奏し始めたらほぼ休み無く音を流し続ける。フルートのベートーヴェンであると同時に、フルートのトライアスロンと言っても過言では無いのだ!
<本日の打ち上げ>−−−−−−−−−−−−−−−
第2の本番(某教授談)の開演です。
こちらの居酒屋(チェーン店)では、
旬のホタルイカの沖漬けとか、
旨旨の金目鯛のかぶと煮とかあってなかなか侮れないのです。魚はやっぱりかぶとが最高に美味しいですね〜、目の周り頂きー!
あ、いつも快食肉食女子の大●翔●ちゃんのために、ちゃんとガッツリ鶏の唐揚げも頼みましたよ(^◇^;) と言いつつ私も1つ、、、これが旨いんだよな(結局食べてる)。
鶏から食べて満足の大●翔●ちゃんと乾杯の図(笑)。
もちろん、Healthyに海鮮サラダもたのみましたよ、Vegetable Firstです(^_^)v
・100%リクエストによるミニコンサートに続き、
フルート何でもQ&Aのイベントです。
・Q&Aでは希望者に直接アドバイス致します。
(ミニレッスンです)
・ムラマツ総銀〜18KのSRを自由に試奏頂けます。
・ピアニスト近藤さんがあなたの伴奏を致します。
・参加者皆さんで大合奏も。
・その他たくさん
・詳細ページを是非ご覧下さい!
・フライヤー(両面表示)もご覧下さい
・スマホはQRコードから
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