◆公演日:2015年6月28日(日曜日)14時開演(13時半開場)
◆会 場:ムラマツホール(村松楽器新宿本店2階)
◆出 演:Fl.上坂 学 Pf.近藤 盟子
◆詳 細:こちらからご覧下さい
今年で16年目の第16回を数えるフルートを楽しもう!in 東京、そのご報告です。
<本日のゲネプロ>
*以下特に断りが無い画像は CANON EOS40D + EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS
今年もムラマツでクライスの季節がやってまいりました!短い時間ですがゲネプロです。プロムナードコンサートで演奏する曲、吹き比べで演奏するサンプル曲、親子のコーナーで演奏するプレゼント曲、最後の大合奏のチェック、プロのピアノ伴奏で吹こうのコーナーの曲、等々、慌ただしくチェックしていきます。
あっという間に親子コーナーの時間です。
<本日の「親子で体験、フルートをさわってみよう」>
お母さんはアマチュアのフルート奏者、そのお嬢様はまだ小学校低学年、教えるのはなかなか難しい。と言う事で参加下さいました。大人と違って理屈は通じませんから、易しい言葉で一緒にフルートで遊んでいきます。すると「ぽーっ」と音が出て大喜びなのです。音が出て天真爛漫に喜ぶ、大切な事です。大人になっても、プロでも、忘れてはならない純粋な気持ちなんです。
使った楽器はムラマツEXCCE(カバードキー、Eメカニズム付き)、頭部管・銀製、他部分・洋銀製銀メッキですがいい音がする。私も持っていて(EXRH、インラインリング、H足部管)演奏会で何回も使った事があるのです。
頑張ったご褒美に演奏を。曲目はプリンク・プランク・プルンク(Plink Plank Plunk)楽しい曲ですね。ますますフルートが吹きたくなっちゃいます。演奏に使ったのはEXCCEです。こんな良い音がする楽器なの?と驚いていたようです。そう、頑張ればいい音が出せますよ〜\(^O^)/
<さあ、イベント始まります>
試奏用の楽器のセッティングも完了しました。過去最大の20本ご用意!24Kも2本(うち1本はまだ1本しかない24K-SR、RHE、14Kメカニズム、彫刻入り)あります。壮観ですね!
<本日のプロムナードコンサート>
イベントの始まりは完全リクエストによるプロムナードコンサートです。今回はフルートに関係の深い4人の音楽家の作品をラインナップ。以下の通りでした。
●クーラウ:序奏とロンド
デンマーク王に気に入られたドイツのピアニスト、作曲家。
ベートーヴェンを崇拝していて、壮大な作風。
比較的短い作品だが、音楽的にはとても雄大。
●ドヴィエンヌ:ソナタ ニ長調より、第1楽章
初代パリ音楽院教授。
フランスのモーツァルトとも言われる流麗な作風。
難しそうに聞こえないが、細かい痙攣的パッセージ多数。
●ショッカー:for dad
現代アメリカの大人気フルート奏者。
作品多数。
ピアノもハープもこなすマルチな音楽家。
美しく癒やされる作品。
●トゥルー:グランソロ13番
技術に絶大な自信を持つフルートの名手。
当然、曲は難しい!
第7代パリ音楽院教授。
ベーム式フルートを売り込みに来たベームを返り討ちにする。
クーラウの序奏とロンドは有名ですが、案外聞く機会が少ないようで好評でした。また、ドヴィエンヌの明るさもとても良かったようです。ふう、結構大変なプログラムでした(今だから言いますけど、ね)。
<本日のQ&A前半>
さあ、Q&Aの始まりです。まず最初は、【これから始める魅惑のフルート】〜フルートはこうやって楽しく始めるものなんだ、です。受講はIさん、昨年親子のコーナーにお嬢様と参加して、お嬢様はフルート以外に興味を持つようになったのにお父さんがフルートの魅力にとりつかれた、のです(*^。^*)。まだキャリア1年未満と言う事でこのコーナーに参戦、持ち方、当て方など大切な事を実践して頂きました。それだけで音が変わるんですよね。良くなりましたよ。
続いてアマチュア・オケでフルートを楽しまれているTさんは、【上坂メソッド】〜驚くくらい楽に音が出せて、おまけに音程も良くなる当て方とアンブシュア、遠鳴りのする音の作り方、美しいビブラートを目指して、を受講して頂きました。オケで吹いていますから、Tuttiでも埋もれない音作り、安定した音作り、音程の良くなる音作り、【上坂メソッド】の一番得意とする内容でした。他の多くの方のように、どうしても下唇で歌口の位置を探って当てる癖がありますが、それを我慢して息の出口と息のあたるエッジとの距離、そして息の向きを意識する事で音は劇的に魔法のように改善します。皮膚感覚に頼っていては安定した音は得られませんよ。
講習内容を客席でも随時確認していきます。質問があればいつでもOK、それがこのイベントの良いところの一つです。
こちらもTさん、解明!名著ソノリテ【音色の作り方の全てをここに】〜きっとあなたはソノリテを誤解している!ソノリテの真実を明らかにして退屈な練習から脱却しよう!、に参戦。モイーズの著した音作りのテキスト「ソノリテ」はとても良い本なのですが極めて難解で、プロでも間違った解釈をしている人が多いテキスト。勘違いのままでは効果が得られなくて当然なのです。ソノリテという楽譜を上手く美しく演奏出来ても、楽曲になるとその技術を生かされないという悲しい自体からの脱却です。正しく深い理解、正しい練習方法さえ見つけられれば誰だって必ず上達できるのです。そのノウハウ集でした。
前半最後、Nさんは、良い姿勢で良い音をゲットしよう!テクニックの付け方〜【こうやれば指は動く】、を受講されました。テクニックを具体的に言うならば「自由に音が出せること、意のままに指を動かせる事」なのですが、この2つは実は同じ事をつがう角度から見ているだけなのですね。例えば音階は、「音がどのように並んでいても綺麗に吹きなさい」であり「音楽的に吹きなさい」なのですね。つまり「音階は音作りであり音楽そのもの」なのです。それを忘れては上達できるわけがありませんね。それらの内容を具体的に説明しタッファネル=ゴーベールを使って実践して頂きました。
さあ、皆さんも!
<本日の休憩中(ムラマツフルート大試奏会)>
25万円から1200万円までの21本、自由に手に取り試奏して頂く時間です。人気は14K以上のゴールドモデル、そしてSR(ソルダート、半田付けトーンホール仕様)ですね。試奏楽器は以下の通りです。
・モデルEX(頭部管銀製、他部分洋銀製銀メッキ、トーンホール引き上げ)
・モデルGX(頭部管、管体銀製、メカニズム洋銀製金メッキ、トーンホール引き上げ)
・モデルDS(総銀製、トーンホール引き上げ)
・PTPモデル(総銀製、プラチナメッキ、トーンホール引き上げ)
・SRモデル(総銀製、トーンホール半田付け)
・SR−PTPモデル(総銀製、トーンホール半田付け、プラチナメッキ)
<9K全2本>
・9Kモデル(頭部管・管体9K製、メカニズム銀製、トーンホール引き上げ)
・9Kモデル(総9K製、トーンホール引き上げ)
<14K全6本>
・14Kモデル(頭部管・管体14K製、メカニズム9K製、トーンホール引き上げ)
・14Kモデル(総14K製、トーンホール引き上げ)
・14Kモデル・SRタイプ(頭部管・管体14K製、メカニズム9K製、トーンホール半田付け)
・14Kモデル・SRタイプ(総14K製、トーンホール半田付け)
<18K全4本>
・18Kモデル(頭部管・管体18K製、メカニズム銀製、トーンホール引き上げ)
・18Kモデル・SRタイプ(頭部管・管体18K製、メカニズム銀製、トーンホール半田付け)
・18Kモデル(頭部管・管体18K製、メカニズム9K、トーンホール半田付け)
<24K全2本>
・24Kモデル(頭部管・管体24K製、メカニズム14K、トーンホール引き上げ)
・24Kモデル・SRタイプ(頭部管・管体24K製、メカニズム14K、トーンホール半田付け)
・アルトフルート(総銀製)
*スマホ
気の済むまで吹けるのです。今日は24K-SRの初めてに近いお披露目です。参加者はラッキーなのです。
<本日のフルート吹き比べ>
*スマホ
後半最初は吹き比べのコーナーです。20本全部は時間的に無理なので、皆さんが憧れるであろうモデルに絞って吹き比べです。比べたモデルは以下の通りです。
・SR−PTPモデル(総銀製、トーンホール半田付け、プラチナメッキ)
・9Kモデル(総9K製、トーンホール引き上げ)
・14Kモデル・SRタイプ(総14K製、トーンホール半田付け)
・18Kモデル(頭部管・管体18K製、メカニズム9K、トーンホール半田付け)
・24Kモデル・SRタイプ(頭部管・管体24K製、メカニズム14K、トーンホール半田付け)
一番人気は14Kでした。これは私が日頃14Kを使っているので慣れがあったとことも影響したかも知れませんね。個人的には18K-SRも良かったです。24K-SRは異次元のもの凄さ。じっくり吹いてみたいです。
参加者の吹き比べた楽器は以下の通りでした。
・メーカー:ムラマツ
モデル:25年ぐらい前の、洋銀、カバード、オフセット仕様、Eメカなし
・メーカー:ムラマツ
モデル:14K-SR、銀メカニズム、リング、H足部管
・メーカー:マテキフルート
・ムラマツ
モデル:EXIIICC
・ムラマツ
モデル:14K、トーンホール引き上げ、銀メカニズム、リング、H足部管
・ムラマツ
モデル:14K、トーンホール引き上げ、銀メカニズム、リング、Eメカニズム、H足部管
頭部管・ラファン14K
日頃自分が使っている楽器の響きを客観的に感じられて楽しかったようです。
吹き比べに使った曲は、ライネッケによるモーツァルト:フルートとハープのための協奏曲第1楽章のカデンツァでした。華麗で軽快なこのカデンツァは、音域も広くレガートもスタッカートもあって試奏にぴったりな曲でした。
<本日のQ&A後半>
最後のQ&Aは、【プロ奏者のピアノ伴奏で吹いてみよう!!】〜自分の音に陶酔しよう!達成感のある演奏法、クライスのピアニスト、近藤盟子さんがあなたの伴奏を務めます!、です。合図の出し方等コミュニケーションの取り方、音楽の持って行き方などをアドバイス。
お申し出のあったテレマンのソナタf-moll TWV.41f1より第1楽章を演奏、アドバイスによって見違えるほど良い演奏になってホント良かった。伴奏付きの演奏を楽しんでいた来ました。
<本日のグランドフィナーレ〜大合奏>
Q&A、時間を押しつつもあっという間に終了です。最後に大合奏、ピアニストの近藤さんによるアレンジで「少年時代」。夏の曲という事でチョイスしました。
私は指揮を。パートは1st.と2nd.の2声です。まずはパート毎に分奏です。皆さん上手!そしてよく指揮を見てる!初めて出会った人たちによる合奏とは思えないクオリティの高さには感動的です。楽譜は申込時に送りしてあるとはいえ皆さんよく練習して来て下さったのですね、素晴らしい。
分奏、そして最後に皆さんで大合奏、楽しいです。名演に拍手!
これでイベントの主なプログラムは終了ですが、興味深いプログラムがまだありますよ。
<本日の「フルートここだけの話」>
ムラマツ新宿店店長の丹下さんによるお話です。今回はモデル名の意味。ちょっとヒミツなんです。けど一つだけ書いちゃおう、昔のモデル名「M〜」の数字は当時の価格なんだそうです。知りませんでした。何十年も前にM-85なら8万5千円って、フルートって相対的に今よりもとても高価な物だったんですねえ。面白いお話でした。ありがとうございます。
<本日のフルート無料診断>
最後に皆さんの楽器の状態を診断。簡単な事ならその場で調整。時間を要する内容は予約して後日じっくり調整します(有料です)。自分の楽器のコンディションを知っていれば安心して吹く事が出来ますね。
今年も大好評のうちにイベントを終える事が出来ました。熱心な参加者の皆さんに感謝感謝です。また来年ですね!ありがとうございました。
ということで、、、
<本日の打ち上げ〜ヽ(^。^)ノ>
ビアバーで乾杯!様々なフレーバーで目にも綺麗(*^。^*)
こんなのとか、
こんなので消費したカロリーを補給(°°;)
*スマホ
お疲れ様でした!!
<本日の初めまして(#^_^#)>
ホールのとなりはムラマツ・レッスンセンターのレッスン室。FBでお友達のYukoさんと初対面!にゃんこ大好きで、私の料理へもいつも感想を下さる優しいお方。会えて嬉しかったなあ!
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