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[ミニヨンVol.123] フルートのベートーヴェン 〜クーラウ・VI〜
◆「クライス・フルート・ソロイスツ」ミニヨンサロンコンサート Vol.123
 「フルートのベートーヴェン 〜クーラウ・VI〜」2Fl
◆公演日:2006.9月30日(土) 19:00 開演
◆ゲスト:斉藤 歩(Fl)
◆会 場:名曲喫茶・ミニヨン

当シリーズ10周年を期に当初の演目再現の第3弾、先月に続きクーラウの特集だ。本日は2Flのための二重奏の特集。その昔、一晩の演奏会でクーラウを6曲やり大幅に時間超過し懲りたので今回は正しく4曲プログラムだ。それでも長大なのがクーラウなのである。

*画像は全て EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM
ミニヨン123_01
*1曲目が始まる瞬間.

ミニヨン123_02
*いつものコメンテーター・大竹さんが休みで、歩も解説.


プログラムは以下の通り。

■ クーラウ:Daniel Friedrich Rudolph Kuhlau ■
(1786.9.11ドイツ・ユルツェン 〜 1810.11デンマーク・コペンハーゲン
に亡命[24歳] 〜 1832.3.12 デンマーク・コペンハーゲン[46歳])


  ● 2Flのための3つの華やかな二重奏曲集 Op.102より
   (1829年[43歳]作曲、1830年[44歳]出版)
    −第1番 ニ長調
     I.Allegro assai 4/4
     II.Andante cantabile 2/4
     III.RONDO : Allegro grazioso 2/4

    −第2番 ホ長調
     I.Adagio - Allegro assai con molto fuoco 4/4
     II.VARIATIONS on an ancient Swedish air : Tempo di polacca 3/4


     −−−−−−−−− Tea Time −−−−−−−−−


  ● 2Flのための3つの独奏的大二重奏 Op.87より
   (1827年[41歳]作曲・出版)
    −第2番 ト短調
     I.Moderato assai 6/8
     II.Presto agitato 2/4

    −第1番 イ長調
     I.Allegro 4/4
     II.Andante 6/8
     III.RONDO alla Polacca : Allegro 3/4

アンコールは、モーツアルトの二重奏 KV.454(原曲はヴァイオリンソナタ)からロンドでした。

ベートーヴェン大好きだったクーラウは、3度ベートヴェンとの面会を試みている。最初の2回は会えず仕舞いだったが、最後の3回目は目出度く会うことが出来た。しかし、クーラウは辟易としてしまう。長旅で疲れているのに、ベートーヴェンに半ば強引に散歩に連れ出され、早歩きのベートーヴェンを走るように追いかける羽目になってしまったからだ。

そんなクーラウでもベートーヴェンの呪縛から逃れることは出来なかったらしい−−−少なくとも彼のフルート作品を吹いてみてそう思う。特に今宵のようにたった2本のフルート、つまり、たった2つの音で、譜面通りに繰り返しを守ったならば優に30分にも及ばんとする二重奏が出来るわけ無いのである。たった2つの音で壮大なシンフォニーのような音楽を目指しているのだから。

ディヴェルティメント第6番(8分もフルートを口から離せない、当て直すことも出来ない)程では無いにしろ、2つの単旋律で奏でる音楽にゆったりとした間合いは望めない。ひたすら、吹く、吹く、吹く、ナノダ。それがまた、楽しく、そして音楽にとことん浸れるという喜びがある。

実はクーラウはフルートはヘタクソ、デンマークの王様に気に入られて首席フルート奏者なんていう地位にあったが、全くの名誉職。真の首席奏者は他にいた。そのフルート奏者の助言を受け、珠玉の名作がたくさん生まれた。フルート奏者の助言だから、奏法に無理があろうはずが無く、部分的に見ればそう難しいことはない。が、それが延々と続くのだから、やっぱり難しい。

何故たくさんの名曲が生まれたかと言えば、それは”食うため”だと伝わっている。王様の庇護も、カネにはならなかったらしい。


次回は、flute quartet [4H]をゲストに迎え、フルート四重奏の名曲をお届けします。

お楽しみに!



<本日のコラム>−−−−−−−−−−−−−−−

・フルート・コミュニケーション Vol.123


■音楽標語■

 Allegro、とか言うヤツである。これは、単にテンポを示すだけの言葉ではなく、音楽の雰囲気をも表す。大好きなベートーヴェンのイメージなら、なんと言ってもAllegro con brio(快活に、生き生きと)。Allegro(アレグロ)は"速い"と覚えている方も多いだろうが、本来は"快活に"、"明るく"という意味で、「速い」を直接意味することはない。興奮してくると、Allegro con fuoco(炎のように)だろうな。Allegro assai(きわめて快活に)なんて言うのもお馴染み。

 この標語に凝る作曲家もいるものだ。クーラウはどうかな。 Allegro assai con molto fuocoっていうのがあるぞ、極めて快活に怒濤の炎のように、だって。moltoは英語のveryだ。本当にそういう曲かは、聞いてのお楽しみ。もうすぐですよ、演奏は。この標語からインスピレーションを受け忠実に演奏すべきなのだ。

 モーツァルトなんか皮肉屋だから、そりゃもう極めつけの標語があります。それは、フルート四重奏の第4番、イ長調の第4楽章。ロンド形式なのだが、オーストリア人なんだから"Rondo"と素直に書けばいいのに、フランスを皮肉って"Rondieaoux"なんて書いてある。そして続いて、

Allegretto grazioso,ma non troppo presto,pero non troppo adagio.Cosi-cosi-con molto garbo ed espressione.
やや快活に優美さを持って、しかし速過ぎず、でも遅過ぎず、そうそう、そのように極めて上品に表現して.


勝手にほざいていて下さい。

(ま)


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


ミニヨン123_03
*打ち上げで.

一番右に写っているのは、音大フルート科出身のMayaさん。今回初めてコンサートにいらっしゃり、そのまま打ち上げへ。北川クンの本当の年齢を知り驚愕の図。恥ずかしがる?北川クン(左)。若く見えるんだよねえ、彼。中央はEmiちゃん。

ミニヨン123_04
*打ち上げも終わり、語らい.

本番前の食事で、イタリアンハンバーグ・カニクリームコロッケ付き、大盛りライス、生ハムピザを平らげた歩。打ち上げで、胃がもたれてる〜、と言いつつつまみを適当に食べ、帰りに私と2人で寄ったファミレスで、何か無いと寂しい、とオーダーしたフライドポテト。何のかんの言って結構食べますな。

ミニヨン123_05
*カメラ談議にも花が咲く.

今夜の演奏のこと、音楽の話、更にカメラ談議が始まり、閉店間際で客が少ないことをいいことにあちらこちらをパチリパチリ。本気でデジイチ欲しくなってきているようなので、煽る煽る。歩が今使っているのは、私が貸し出したオリンパスC-2500L。それでしっかり基礎を勉強しなさいよ(4Hのブログに掲載中)。

では、また来月!
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